教育ローンシミュレーションサイトを徹底比較。使いやすいシミュレーターはこれだ!


教育ローンを借りる際に一番気になる事は、月々の返済金額やボーナスの返済金額ではないでしょうか。

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「いくら借りると月々いくらの返済になるのか?」
「何年で借りると毎月の負担はどれくらいで済むのか?」

といった事を自分で計算するのは、かなり複雑で難しくなっています。

そのため、国の教育ローンや民間金融機関の教育ローンのホームページに用意されている、返済金額のシミュレーションサイトを有効活用して、返済金額を計算するのが一番簡単です。

それぞれのサイトによって、限度額の計算や金利、返済期間などシミュレーションできる要素が限られていたりしますので、それぞれの特徴を生かして便利に活用してみましょう。

国の教育ローンの返済シミュレーション

国の教育ローンの返済シミュレーションは、下記のURLからすぐに利用できるようになっています。

日本政策金融公庫「教育用返済シミュレーション」は公式サイトはこちら

簡略な計算の返済シミュレーション

国の教育ローン用返済シミュレーションは、2種類設定できるようになっています。まず一つは、上記の画面にあるような簡略計算ができるシミュレーションです。

これは「借入金額」と「返済期間」の二つを入力する事により、自動的に金利も国の教育ローンの現行金利が設定され、毎月の返済金額が算出されるシミュレーションとなっています。

計算例として、借入金額150万円(国の教育ローンの場合は1年に必要な金額までしか借りる事ができません)、返済期間10年を入力すると下記のような計算結果が表示されます。

毎月の返済金額が13,800円、150万円借りた際の10年間での総返済金額が、1,635,800円という計算結果が瞬時に表示され、非常にわかりやすいシミュレーションとなとなっています。

金利の欄に(年1.76%のシミュレーション結果)と記載されている通り、これは2018年9月現在の金利が自動的に適用され計算されます。

そのため、国の教育ローン専用のシミュレーションサイトであり、他の教育ローンの計算には向かないと言えます。

一番下の計算結果の欄に、「保証料総額」というものがあります。

保証料とは、国の教育ローン利用の際に、「連帯保証人」がいない場合に、保証会社へ支払う金額の事です。

支払は、国の教育ローンの借入金額から差し引かれるため、150万円借りた際は保証料が差し引かれた金額が、実際に振り込まれる事となります。

連帯保証人がいれば保証料は無料となりますが、別生計である程度の収入のある人でなければ連帯保証人とすることができない事となっており、連帯保証人にも審査が必要な点に注意しなければなりません。

詳細な計算の返済シミュレーション

簡略な計算の返済シミュレーションでは、ボーナスの返済金額や、在学期間中の据置返済などの金額を計算する事ができません。

国の教育ローンの返済シミュレーションでは、下図にあるように「詳細な返済条件の設定」にチェックを入れる事により、ボーナス払い等の金額も計算できる機能が備わっています。

「ボーナス月増額返済」の「ボーナス月返済増額あり」にチェックを入れ、割合(最大で半額まで150万円の借入であれば75万円までがボーナス払いにできる)を入力する事により、毎月支払いの他にボーナス月の支払金額も設定できます。

また「利息のみのご返済の利用有無」欄の「利用する」にチェックを入れる事により、在学期間中の利息払いのみの据置返済機能を利用する事ができます。

この場合、通常の国の教育ローンの返済期間は最大15年間となっているため、4年制大学に入学し4年間の据置返済を利用した場合は、最大で残り11年間での支払いを設定する事ができます。

また、その他に金利の減免措置が適用できる家庭の場合は、

  • 「母子家庭または父子家庭の方」
  • 「世帯年収200万円以内の方」
  • 「子ども3人以上の世帯、かつ世帯年収500万円以内の方」

などにチェックを入れる事により、自動的に0.4%の金利のが減免された計算をすることができます。

「交通遺児家庭の方」の場合には、保証料が3分の2に低減された計算結果が表示されます。

では、実際に150万円の借入でボーナス払いを半額までした場合の計算結果を表示してみましょう。

返済期間に据置期間を4年間設けて、残りの10年間で支払いをする計画で計算してみた結果が、下記の図になります。

据置期間は、4年間の在学期間中の支払金額になります。4年間は、毎月2,200円の支払いが発生します。

4年制大学卒業後の支払金額(10年間の返済金額)は、毎月6,900円、ボーナス月は47,800円という支払金額となります。

4年間の据置期間と10年間の元金返済期間により、返済が終わるまで14年間となっているため、保証料は上記の簡略シミュレーションで計算した金額よりも高くなる点に注意が必要です。

国の教育ローン返済シミュレーション利用の際の注意点

国の教育ローンの返済シミュレーションは、金利が自動的に設定されるため、金利を調べて入力する手間が無いことが利点ですが、金利の設定ができないため、他の教育ローンの返済シミュレーションの代わりとしては使えない点に注意が必要です。

「お借入希望金額」の設定が10万円から450万円となっていますが、通常の4年制大学等は、限度額は原則350万円となっています。

ただし外国の短期大学、大学、大学院に6ヵ月以上在籍する資金としてご利用いただく場合は、450万円以内となります。

限度額350万円は、子ども一人当たりの限度額となるため、二人いる場合はそれぞれ350万円ずつの限度額となります。

一度の借入金額は、

  • 1年間に必要な学校納付金(入学金、授業料、施設設備費など)
  • 受験にかかった費用(受験料、受験時の交通費・宿泊費など)
  • 自宅外通学する場合のアパート代や寮費などの家賃
  • 教科書代
  • 教材費
  • パソコン購入費
  • 通学費用
  • 修学旅行費用
  • 学生の国民年金保険料

などに限られているので、覚えておきましょう。

上記の金額を合わせて1年間に必要な金額が上限となりますので、一括で350万円借入できるわけでは無い点にも注意が必要です。

「ご希望返済期間」は1年から18年まで入力できるようになっていますが、返済期間は原則15年間となっています。

母子家庭や所得が一定以下の世帯の場合は、通常の15年返済以上の18年間まで返済期間を延ばすことができるので、該当するかどうか不明の場合は、国の教育ローンのご利用案内を確認する必要があります。

民間金融機関の教育ローンの返済シミュレーション

民間金融機関の教育ローンの返済シミュレーションのメリットは、金額や返済期間の他、金利を自由に設定して計算できる点にあります。

まずは大手メガバンクの返済シミュレーションを紹介します。

三井住友銀行の返済シミュレーション

三井住友銀行「返済額試算シミュレーション」の公式サイトはこちら

上記のリンクから返済シミュレーションを利用する事が出来ます。

三井住友銀行の返済シミュレーションの利用の注意点は、「お借入金額」が三井住友銀行の教育ローンの限度額である300万円までしか入力できない点と、「お借入期間」も三井住友銀行の上限期間である10年間までしか設定できない事に注意が必要となります。

「金利(年率)」は自動的に設定されないため、「教育ローン金利」から調べて自分で入力する必要があります。

2018年9月現在、三井住友銀行の教育ローンの金利は有担保型の場合は2.976%、無担保型の場合は3.475%となります。どちらも変動金利となります。

メガバンクの返済シミュレーションを利用する際の注意点として、地方銀行等に比べて借入金額の限度額が低い点や、借入期間が10年以内に限られているなど制限がある点に注意が必要です。

地方銀行(福島銀行)の返済シミュレーション

地方銀行(福島銀行)の返済シミュレーションは、借入金額を自由に入力できたり、金利や返済期間を自由に入力できることができる為、様々な金利の教育ローンや教育ローン以外の、各種ローンの計算にも使う事ができます。

地方銀行(福島銀行)「ローン返済シミュレーション」はこちら

上記は、返済シミュレーションのリンクとなります。

教育ローンを借りる際に、国の教育ローンと違い一括で「2年分」や「4年分」などの複数年分を借りるケースがあります。

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そういった金額を入力して、金利もそれぞれの銀行や変動金利、固定金利など自由に入力して計算する際に便利です。

今回は例として、500万円を一括で借入し、ボーナス返済の割合を30%に設定しました。金利は2.5%返済期間は15年で、シミュレーションした計算結果を下記に表示しました。

毎月の返済金額は23,337円、ボーナス月は82,984円となり、500万円借りて15年間の返済総額は、5,990,070円という計算結果となりました。

上記のように、地方銀行の返済シミュレーションは、様々なケースを想定して計算する事ができるため非常に便利に使えます。

自分の希望する毎月の返済金額になるように計算したり、返済年数から何パターンも計算する事ができるため、教育ローンを実際に利用する金融機関以外の金利でも計算できる点が、国の教育ローンの返済シミュレーションよりも優れている点と言えます。

その他の地方銀行の返済シミュレーションのおすすめは、下記となります。

据置返済期間の利息計算方法について

上記の地方銀行(福島銀行)の返済シミュレーションでは、国の教育ローンでは計算できた据置返済期間の利息支払金額が計算できません。

元金据置返済とは、在学期間中に返済の負担を少なくする為に、利息のみの支払とすることで家計への負担を少なくする事が出来ます。

ただし、その期間中は利息のみを支払う必要があるため、借入してからすぐに返済を始めるよりも総返済額は多くなる点に注意が必要です。

上記の500万円を借入した場合に据置返済を利用した場合の計算方法は、下記の通りとなります。

一年間の利息額は、

500万円 × 2.5% = 125,000円

一年間に支払う利息額を毎月返済額に直す計算式は、

125,000 ÷ 12カ月 = 10,417円

500万円を借入して利息据置返済を利用した場合は、毎月10,417円を支払う計算となります。

上記計算はあくまで目安として金利「2.5%」を利用したものですので、実際の金利は利用する際の各金融機関で確認して計算する事が必要となります。

また、実際に借入する際の利率はシミュレーションした際の利率では無く、借入する際の利率となるため、融資日によってはシミュレーションした金額と異なる可能性もある事に注意してください。

国の教育ローンや民間金融機の教育ローンを問わず、教育ローンを利用する際に元金据置返済を利用するかどうかは、各家庭の在学時の返済負担をどうするかによって大きく異なってきます。

返済総額をなるべく抑えたいのであれば、借入してから据置返済を利用せず、すぐに支払いを始めたほうが総額が少なくなります。

しかし在学期間中は、授業料やアパート代や寮費の他にも生活費や教科書代、帰省する際の旅費など思わぬ出費が重なる事も多いのが、現状です。

据置返済を利用するかどうかは、教育ローンを利用する際に最初に決めなければならないため、必要資金や各家庭のライフプランなどをしっかりと計算して、途中で資金不足や返済が厳しくならないように、良く検討して返済計画を考える必要があります。

日本学生支援機構の奨学金貸与・返還シミュレーション

ここまで、

  • 「国の教育ローン」
  • 「都市銀行の教育ローン」
  • 「地方銀行の教育ローン」

の返済シミュレーションを紹介してきましたが、他にも教育資金の借入手段として、日本学生支援機構の奨学金があります。

奨学金は、教育ローンと違い毎月支給されるものとなっていますので、教育ローンのように一括で受け取る事が出来ない点に注意が必要です。

奨学金にも毎月いくら貸与する事で、月々いくらの支払いになるのか計算するシミュレーションがあるのでこちらも紹介したいと思います。

参考:独立行政法人日本学生支援機構「貸与・返還シミュレーション

こちらのホームページ上で、まずは何年間毎月いくらの貸与を受けるかを入力します。

今回は4年間毎月5万円の貸与を受けた場合を想定して入力して、試算してみます。

4年制大学への入学を考慮して、毎月5万円の貸与を4年間受けると、貸与総額として2,400,000円を受ける事となります。

奨学金の返還は卒業後(最終貸与後)7カ月目から返還が開始されます。

ですので、2022年の3月まで奨学金の支給を受けていた場合は、返還の開始時期は2022年の10月からということになります。

これが教育ローンと最も違うところとなり、在各期間中から返還開始の時期までは利息の支払い等が無い点も教育ローンと相違している点となります。

上記が、2022年10月から15年間で返済する奨学金の毎月返済金額になります。ボーナス支払いが無い場合は、毎月13,343円の支払いとなります。

金利は2018年8月時点での変動金利を元に入力しましたが、実際は返済開始時の金利が適用される点にも注意が必要です。現在は、金利水準がかなり低い為0.01%となっています。

ボーナス併用時の支払いが、「月賦半年賦併用返還」の欄になります。毎月6,671円、ボーナス月は40,032円の返済金となります。

教育ローンに比べると、総支払額がかなり少なくなるのが奨学金の利点とも言えますが、奨学金は教育ローンのように保護者(親)が借りるものではなく学生本人が借りて、学生本人が返すものですので根本的に教育ローンと違う点に気を付けなければなりません。

そのため、手続きも在学中の高校等での手続きが必要であったり、無利子の奨学金を受けるには在学中の成績による審査があります。

まとめ

「国の教育ローン」は、日本政策金融公庫のホームページから専用のシミュレーションを利用するのが、一番わかりやすく簡単に返済金額の計算ができます。

民間金融機関の教育ローンを利用する場合は、都市銀行の返済シミュレーションを利用するよりも、地方銀行の返済シミュレーションを利用した方が、様々な金額や返済期間を設定できるため計算しやすい事が多いのでおすすめです。

返済金額だけでなく、自分が利用しようとしている教育ローンは据置返済が使えるのかどうかもチェックして、在学期間中の家計の状況を考えて利用するかどうかの判断も必要です。

様々な教育ローンの金利や限度額をよく検討し、自分に合った教育ローンを選ぶ際に、返済シミュレーションを有効活用して返済計画を考えましょう。

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